日経平均株価が30000円を超えた?バブル期の再来か?

約30年前のバブル時代を紹介します。

バブル時代とは、1980年代後半から1990年初頭までを「バブル時代」と言います。 日本の絶頂好況期を指します。

テレビ歴史番組で「ジュリアナ東京」というディスコ(今のクラブ)で踊る半裸のお姉さんのシーンが放映されます。豪華絢爛時代で接待交際費は使いたい放題でした。

1980年代後半は、テレビ番組・ラジオ番組で必要以上に毎日繰り返された不動産価値のコマーシャルにより、地価価格は異常な伸びを見せるようになりました。

その当時の東京都の山手線内側の土地評価価格≒アメリカ全土の価値が付いたと言われています。
日経平均株価は1989年(平成元年)12月29日の大納会には、史上最高値38,957円余りを付けました。この時代は資産価格のバブル化(実態がなく泡に例えます)が起こっていたのです。

1990年の前半に行き過ぎた好調な経済に楔が打たれます。日本銀行による総量規制、公定歩合の引き上げが実施されました。 そのため不良債権の拡大により拓銀・長銀・日債銀・山一証券の大手金融機関の経営破綻により、一気にバブル崩壊が進みました。日経平均株価は17,000円まで下降しました。

さらに自由民主党政権が倒れ民主党政権時代の日経平均株価は8,000円と底値になりました。

2021年2月に日経平均株価が30,000円を超えました。(2/24現在:30,000台です)

低迷を続けていた日経平均株価は、順調に上昇し続けて、2021年2月15日に30年ぶりに30,000円を突破しました。 アメリカ合衆国のダウ平均も$31,000を超えています。現在の日本を含めた実際の経済は好調なのでしょうか? 2019年に発生した新型コロナウイルス感染症による自粛により、実際の経済は好調ではないようです。2月中旬の内閣府発表の速報値(経済指標)では、2020年の1年間の実質GDPは▲4.8%です。リーマンショック(2008年)以来のマイナス成長になのです。

実際の経済がマイナス成長であることは日本政府が認めていますが、日経平均株価は上昇しています。実態の伴わない株式相場は長続きしないのです。実際の経済成長に順応した株価の下落を懸念する方も少なくないようです。

しかし、なぜ経済は停滞しているのに株価は上がるのでしょうか?

理由のひとつは日本銀行が発行した資金が株式市場に流入していることが、株価上昇の大きな要因であると言われています。さらに、菅政権は昨年暮れに(2020年)に総額73兆円の追加経済対策を発表しました。

今年就任したアメリカ大統領のバイデン政権は200兆円超えの新しい経済対策案を発表しています。

そのため、実際の経済は弱体化していても、経済政策によって市場に資金が流通しているのです。この経済政策による「金余り」が継続すると、何年か後にバブル崩壊が発生する因子が見え隠れしています。